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若井田 育夫; 宮部 昌文
ぶんせき, 2004(10), p.585 - 590, 2004/10
原子力施設の廃止に伴い発生する極濃度放射性廃棄物を一般廃棄するための基準として、クリアランスレベルが定められようとしている。Caを対象とした濃度基準の検認技術として、現在開発中の半導体レーザー利用コリニア共鳴蛍光法,共鳴電離法を取り上げた。コリニア法は、光源が1台で済み、ドップラー同調により光源の波長掃引が不要であるため操作が簡便である。大きさは2m3m程度に収められる。同位体比10程度のクリアランスレベル測定を、迅速で経済的に実施できる最適な方法となる。共鳴電離法は、複数のレーザー制御を要する困難さはあるが、技術的には可能な段階にある。同位体比感度が10に達することから、環境中のクリアランス核種の濃度監視等に有効な技術となる。大きさはより小型で、1m2m程度に収められる可能性がある。同位体選択性は加速器質量分析法(AMS)の測定領域に及ぶことから、AMSの事前分析や、従来法とAMSの測定領域を補完する手法として期待できる。分析にはトレーサビリティーの確保が要求され、標準試料を用いた直線性の検証が重要となる。従来の分析手法を基本とした精密で正確な標準試料の提供が不可欠で、これを高めつつ新しい手法の開発を進める必要がある。
井口 哲夫*; 渡辺 賢一*; 河原林 順*; 瓜谷 章*; 榎田 洋一*; 渡部 和男
JAERI-Tech 2004-010, 62 Pages, 2004/03
短パルス・高繰り返し率で適切な出力強度の得られる波長可変レーザーを用いて、中性子ドジメトリーへ共鳴アブレーション(RLA)現象を効果的に活用するため、理論モデルにより最適条件、すなわち、高感度性と元素選択性の両立を図ることのできる条件を探索した。その結果、従来の低繰り返しレーザーと比べ、約100倍検出感度を改善できることを実証した。さらに、改良型RLA-質量分析システムにより、14MeVDT中性子照射を行った高純度Al試料中に生成された極微量長半減期核種Al-26を明瞭に検出することに成功し、本分析手法に基づく中性子ドジメトリー手法の実現可能性を示すことができた。
宮部 昌文; 大場 正規; 若井田 育夫
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 33(21), p.4957 - 4972, 2000/11
被引用回数:21 パーセンタイル:67.7(Optics)ウラン原子の高励起準位は、レーザー微量分析や同位体分離で利用可能な、高効率電離スキームを選び出すうえで重要である。そこで共鳴電離分光法によって高励起状態の探査を行った。今回の測定により、31300~36400cmの範囲に存在する450個以上の奇パリティ状態が観測され、そのうち約150個がこれまでに報告されていない新しい準位であった。全角運動量(J値)の選択則に基づき、これらの準位のJ値を決定した。
宮部 昌文; 若井田 育夫
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 30, p.4193 - 4206, 1997/00
被引用回数:10 パーセンタイル:49.77(Optics)単色電離遷移の研究は原子高励起準位の探査やレーザー微量分析への応用、などといった観点から重要である。本研究ではガドリニウムの単色電離遷移を530~635nmの範囲で調べ、72個の遷移を見出した。またポンプ-プローブ法を用いて各遷移の始状態を調べ、これらの遷移が、共鳴準位1個を介して電離する3光子吸収遷移であることを明らかにした。さらに単色遷移の質量分離スペクトルから得られる遷移の同位体シフトが、介在する共鳴励起準位の同位体シフトと良く一致すること、これによって高励起順位の同位体シフトを簡単に測定できることを明らかにした。
宮部 昌文; 若井田 育夫; 有澤 孝
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 29(18), p.4073 - 4080, 1996/00
被引用回数:12 パーセンタイル:58.24(Optics)ガドリニウムの高励起状態は、レーザー同位体分離や微量分析で利用可能な、高効率電離スキームを選び出す上で重要である。そこで共鳴電離法と光ガルバノ法の同時測定によって、高励起状態の探査を行った。2つの方法で探査できる準位の感度は、準位の寿命や電離断面積、波長等によって変わるため、2つの方法を組み合せる方法の有効性が確かめられた。今回の測定により、31000~37000cmの範囲に90個の奇状態が観測され、うち36個が新しい準位であった。得られた準位のJ値をJの選択則に基づいて決定した。
大島 真澄; 関根 俊明; 市川 進一; 初川 雄一; 西中 一朗*; 森川 恒安*; 飯村 秀紀
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 70, p.241 - 244, 1992/00
被引用回数:7 パーセンタイル:60.94(Instruments & Instrumentation)安定線から離れた原子核を調べるためには、核反応で生成された原子核の高速引出しがISOLイオン源に要求される。この目的にはイオンガイド型イオン源が最も適している。しかしながらこの方法はイオンの引出し効率が低く、その適用が限られていた。この欠陥を補うために、我々はレーザーを導入して原子の多段階共鳴電離によりその効率を改善することを試みた。銅蒸気レーザーと2台の色素レーザーを用いたオフライン実験においてBaの原子が3段階の共鳴電離を起して生じた+1価のイオンを検出することができた。その実験結果とイオン化効率の測定結果について報告する。
蕪木 英雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(10), p.900 - 906, 1991/10
有限のバンド幅をもったレーザーによる多段階共鳴光電離の問題にモンテ・カルロ法を適用して数値シミュレーションを行った。ここではランジュバン方程式に従うレーザーノイズの時系列を用いて、密度行列又はシュレディンガー方程式系の時間的な数値積分を行った。励起確率の統計平均の時間依存性は、異なった確率的初期条件より出発したアンサンブルの平均をとることにより求めた。その結果、Chaotic field modelによる二段階共鳴光電離のモンテ・カルロ法による計算は、Zollarによる計算と良く一致することを見い出した。数値計算の結果からこの手法はレーザー同位体分離過程で見られるような統計的広がりを持った複雑な多段階の系の解析に適用できることが分かった。